愛は、赤くてあつい
Gyaoで配信されていた「湯を沸かすほどの熱い愛」を観た。
きっかけはほんとうに何でもない、杉咲花が出演していたから、である。自分は多分ああいう声が、話し方が、好きなんだと思う。高畑充希然り。男性で言うと高橋一生だな。何の話。
で。だから。まさかこんなに泣かされるとは思わなかった。なんでもないただの風呂屋の家族の話で。今見なくてはと自分が意気込んでいたようなドラマチックな世界でもなく壮絶な英雄の生き様でもなく、それなのに、人は一人の人生を見て涙することができる。
愛って自分が与えられなかったとしても、与えられるもの、なんだ。臆病なだけじゃなくて、時には鬼になって、でも心の底から人のことを抱きしめられるような、愛。
自分なしでも大切な人が生きていけるように、と人を育てることが愛である、という描き方がある。それは自分の中でのエレリ観にも似たものでもある。喪失はどう頑張っても埋めることはできない。けれどもその喪失ひとつで、残された者の生きる意味さえ失わせてはいけない。そう言う考え方は恐らくリヴァイ兵長が宿すものであると思う。
まぁ、エレリでいうと【あなたのいない世界に色はない】というのがエレンなので、この映画のような愛は当てはまらないのではあるけれども(笑)
ただ、人生を紐解くこと。自分の定めた生きる目標にしがみついて諦めないこと。自分を生きることをやめないこと。
そういうものを見た気がする。
愛はあつい。